top of page

埼玉県開智学園小学校(総合部)① かつおぶし削り体験授業レポート

11 分前
読了時間: 5分

2026年10月15日、開智学園小学校第3学年において、ヤマキ株式会社の協力の下、本物のかつおぶしを使った削り体験を含めた特別授業を実施いたしました。子どもたちが「五感」を使って学びを深める貴重な機会となり、その様実践の模様をレポートいたします。


※開智小学校様では、3年生の子どもたちが1年間を通して「食の探究(和食の探究)」を行っています。そして、かつおぶし削り体験は2020年から毎年継続していただいています。今年も事前にテキスト学習・体験(かつおぶし削り・飲み比べ)授業を実施し、別日に各クラスとヤマキ株式会社とオンラインで繋いだSDGs取組み授業を実施しました。この体験型授業は、かつお節への理解や興味が深まる授業として、毎年高い評価をいただいています。


開智小学校第3学年の学年探究のテーマは「食」であり、今回は日本の食文化を支える「かつおぶし」についての探究を行いました。子どもたちは、普段の食卓で何気なく口にしている“だし”の正体に迫る学びに、終始ワクワクした表情で取り組んでいました。

授業のはじめに、削りたてのかつおぶしの写真をホワイトボードに映し出すと、「ふわふわしてる!」「木みたいに見える!」と、様々な声が上がりました。「どうやって鰹節が作られているんだろう?」と問いかけると、「かたそうだし、乾かしてるんじゃない?」「味付けとかしてるのかな」など、積極的に予想を広げていました。




その後、いただいたテキストを使いながら、かつおの大きさや漁の方法を学びました。

網の長さが2〜3kmにもなる「まき網漁」や、習得に2〜3年かかる「一本釣り」の話を聞くと、スケールの大きさに自然と驚きの声が上がりました。また、船上にポンポンとつり上げられ、滑っていくかつおの様子が少しユーモラスに見えたのか、かすかな笑い声も聞こえてきました。



続いて、かつおがどのように加工されていくのか、その複雑な工程を学びました。

特に「かびつけ」の工程では、「どうしてカビをつけるの?」「どんなカビなの?」と興味が広がり、予想を発表し合う姿が見られました。その際、国語科の「すがたをかえる大豆」や「食べ物のひみつ教えます」での学びを活かした意見も各クラスで見られました。印象的なエピソードとしては、職人さんが納豆菌を避けるために「納豆を食べない」という工夫をしていることがありました。それを知ると、「そんなことまで気をつけるの⁈」「ものを作るのって大変・・・」と、食文化の奥深さに感心していました。


6時間目には、教員が実際に「かつおぶし削り器」を使って削る様子を見せました。

なかなか目にする機会のない、一本まるごとのかつおぶしに子どもたちは興味津々!本物の枯れ節を見せ、握らせてみるとさらに反応は大きくなり、「なんでこんなに固いの?」「びくともしない!」と、大きな反応を示しました。

削りたてのかつおぶしを紙コップで配ると、「嗅いだことのある香りだ!」「中はちょっと赤っぽい?」と、五感を使った感想を口々に言い合いました。

実物に触れ、体感する機会を得られたことは、子どもたちにとって本当に良い経験となりました。



まとめとして、「かつおぶしの出汁なし」と「出汁あり」のみそ湯を飲み比べました。まずは「みそ+お湯」だけのものを飲むと、「味噌の味がするね」「でも、なんかちょっと…?」と微妙な反応。そこに削りたてのかつおぶしを加えると、「全然違う!」「こっちの方がおいしい!」「夕飯に作ってほしい!」と、味の変化に驚きと感動の声が上がりました。子どもたちは感想を丁寧に書きながら、だしが料理の味を支えていることを実感していました。



今日の学びを通して、子どもたちは食べ物ができるまでには、たくさんの人の努力があることに気づくことができました。かつお節づくりの工程の細かさや職人の技術に改めて驚いていました。そして、日本の食文化を支える「かつおぶし」を、ただの食材ではなく“職人の技と工夫の結晶”として捉え始めているようでした。実際に、体験後の振り返りとして、子どもたちからは「かびを使って作るなんて、難しそうだけど失敗しないの?」「職人さんみたいに上手に削るには、どうすればいいの?」「かつおぶしの風味をもっと出すには、どう料理すればいいの?」といったような疑問もあがりました。また、お土産としていただいたかつおぶしのパックを使い、帰ったらどのような料理を作ってもらうのか、授業後も話し合う姿も多く見られました。





【教員からの感想】

今回のかつおぶし特別授業では、子どもたちが「食材の裏側にある努力」や「和食文化の奥深さ」に主体的に気づく姿が多く見られた。写真提示から始まり、実物の枯れ節を観察した際には、「本当に魚なの?」「どうしてこんなに固いの?」と素朴な疑問が自然に生まれ、探究の入り口として非常に良い反応だった。

加工工程の学習では、一本釣りやまき網漁の話、さらに水揚げからカビ付けまで続く複雑な工程を知ることで、食材の価値を多面的に捉え始めた。特にカビ付けの工程では、「なぜカビをつけるのか」「どんなカビなのか」と質問が相次ぎ、学びへの意欲が高まっていることを実感した。

削り体験では、固い枯れ節が削ると一瞬でふわふわの削り節になる様子に驚き、香りが広がると「お味噌汁の匂いだ」と五感を使って学びを深めていた。上手に削れない例も含め、職人の「技」に対する興味関心も高まったように見えた。

みそ湯の飲み比べでは、出汁の有無による味の違いを実感し、「だしってすごい」「家でもやってみたい」と、学びが生活へつながる発言も多く聞かれた。


一連の特別授業は、知識の習得だけでなく、食文化への敬意や持続可能な食への意識を育む機会となる。次回のヤマキによる特別授業で、今日生まれた疑問がさらに深まり、子どもたちの探究が一層広がることを期待している。





【開智小学校様公式サイト】








 
 
 

コメント


bottom of page