埼玉県開智学園小学校(総合部)② かつおぶしかつおぶしオンライン授業レポート
2026年10月22日、開智学園小学校第3学年の探究活動の一環として、ヤマキ株式会社の皆様とオンライン授業を実施いたしました。例年継続して取り組んでいる本プログラムですが、今年もオンラインでの直接の対話や実際の体験を通して、非常に実り多い学びの機会となりました。
※開智小学校様では、3年生の子どもたちが1年間を通して「食の探究(和食の探究)」を行っています。そして、かつおぶし削り体験は2020年から毎年継続していただいています。今年も事前にテキスト学習・体験(かつおぶし削り・飲み比べ)授業を実施し、別日に各クラスとヤマキ株式会社とオンラインで繋いだSDGs取組み授業を実施しました。この体験型授業は、かつお節への理解や興味が深まる授業として、毎年高い評価をいただいています。
オンライン授業の先駆けとして、先週、削り器を使ったかつお節削り体験を実施しました。また、ヤマキ様からご提供いただいた「かつおぶしテキスト」を活用し、かつお節がどのように作られているのか、基本的な工程や知識を深めました。削りたての香りを嗅ぎ、手触りや味を五感で確かめることで、子どもたちの「もっと知りたい!」という探究心が高まりました。
本日のオンライン授業では、事前学習を踏まえた上で、プロの視点からより専門的で深みのあるお話をしていただきました。
かつお節の作り方では、テキストで学んだ工程をさらに深く解説していただきました。「煮熟」の工程で使ったお湯が、実は「鰹エキス」を作る材料として再利用されていることなど、事前学習だけでは分からなかった工夫を教えていただき、予想外の情報に子どもたちも驚きを隠せませんでした。
このように、切った頭や煮汁、だしがらまで一切無駄にせず活用する取り組みについて、子どもたちにもなじみ深い「SDGs」の観点からも解説していただきました。また、環境を守るという視点として、新たに「MSCラベル」という印がある事を知りました。あの有名な「一本釣り」が、水産資源や生態系の維持の観点で環境にやさしい漁法として認められていることは印象的でした。また、「かつおぶし以外にも、このマークがないか探してみる!」と発言する子どもから、一つの学びがまた別の興味・関心へとつながる瞬間を捉えることができました。
そして、かつお節が料理に与える良い影響として、単に「旨味を足す」だけでなく、「野菜の苦みを和らげる」など、料理の味を引き立たせる魔法のような効果についても知りました。既に、事前学習でいただいたかつおぶしを使った料理について、「無限ピーマン、ぼく作ったよ!」「だからほうれん草と和えているのかな?」と過去の体験と本時の学習を結びつけることもできていました。
最後に、事前学習の段階で児童から出ていたTeam A~Kの11通りにも及ぶ多様な質問に対して、ヤマキ様は丁寧にスライドをご用意の上、分かりやすく回答してくださいました。さらに、その場で児童から上がった新たな質問にも一つひとつ誠実にお答えいただきました。そのおかげもあり、その後の振り返り活動にも熱が入り、特に印象に残ったことについて、集中して振り返りを行なう事ができました。
【教員からの感想】
今回のオンライン授業では、学校の授業やテキストだけでは到達できない専門的・先進的な取り組みについて、ヤマキの皆様が児童の目線に合わせて説明していただきました。心より感謝申し上げます。
学校側の指導上の工夫として、先週の「削り体験」で五感を刺激し、その際に出た11グループ(Team A~K)の素朴な疑問をあらかじめヤマキ様にお伝えしておきました。これにより、当日は子どもたちが「自分たちの問いの答えを聞く」という強い主体性をもって画面に向き合うことができました。
本時の授業を通して、子どもたちの見方・考え方に大きな変容が見られました。事前指導までは「美味しい」「香りがいい」という感覚的な捉え方だったものが、SDGsの取り組みやMSC認証の話を経て、「食の裏側にある環境への配慮や資源の循環」、さらには苦みを和らげるという「調理の科学」という多角的な視点へと深化しました。
日常の料理(無限ピーマン等)やスーパーマーケットでのマーク探しといった発言は、学びが生活に引き寄せられた証だと感じています。
一方で課題として、事前質問の回答内容が非常に充実していた分、当日にリアルタイムで生まれた新たな問いを深掘りする時間の確保が難しかった点が挙げられます。児童からあふれ出た「もっと知りたい」をどのように次回以降の学習に還元するかが今後の焦点となり得ます。
1人1台の端末を活用してインターネットで検索するだけでは得られない、「疑問に対し、プロから直接説明してもらい、理解を深める」という貴重な探究体験となりました。
今回の学びを糧に、今後も和食をはじめとした「食」について、児童とともに探究を続けてまいります。
【開智小学校様公式サイト】



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